2020/12/19 12:34

このところ生産処理の話ばかりだったので、コーヒーのクオリティを左右する大きな要素である品種についてもお話しようと思う。


高品質な品種の代表にゲイシャがあるが、起源であるエチオピアだけでなく、パナマやコロンビア、グァテマラなど様々な生産国で栽培されても、その独特なフレーバーとクリーンでエレガントな味わいが楽しめる。


ならばと同じアフリカに起源を品種にも注目が集まり近年、中南米でモカ種やSL28などのエチオピアやケニア由来の品種が栽培されることも増えてきた。


今日のコーヒーのケブラダ・グランデ・コスタリカは名門ロス・アンヘレスミルが手掛けたエチオピア由来のモカ種をホワイトハニーで仕上げた逸品。


エチオピアのコーヒーならではの柔らかい酸と、コスタリカらしい生き生きとしたグレープのような甘さと酸が融合したスムーズかつジューシーで、まるでふたつの生産国を行き来するような魅惑的なコーヒーだった。

コーヒーは生産国、品種、生産処理などの様々な条件が複雑に組み合わさったパズルのようなものである。そしてまだ出会っていないピースがある限り、その可能性は無限に広げていくことだろう。